〜今日のみことば〜
「【都に上る歌】深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。主よ、この声を聞き取ってください。嘆き祈るわたしの声に耳を傾けてください。主よ、あなたが罪をすべて心に留められるなら、主よ、誰が耐ええましょう。
しかし、赦しはあなたのもとにあり、人はあなたを畏れ敬うのです。わたしは主に望みをおき、わたしの魂は望みをおき、御言葉を待ち望みます。わたしの魂は主を待ち望みます。見張りが朝を待つにもまして。見張りが朝を待つにもまして。イスラエルよ、主を待ち望め。慈しみは主のもとに、豊かな贖いも主のもとに。主は、イスラエルをすべての罪から贖ってくださる。」詩編130編1-8節
詩編130編は、七つある「悔い改めの詩編」の一つです。この詩編は、福音の真理とキリスト者の信仰の姿について示しています。マルティン・ルターは、この詩編130編を「聖書の正しい教師」であると語りました。
詩編の信仰者は、「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます」と祈ります。「深い淵の底」とは、苦しみと罪の底なしの淵に置かれて、逃れるすべを見出すことが出来ない人間の境遇を表しています。しかし、そこにおいて詩編の信仰者は、主のもとに「慈しみ」があり、「豊かな贖い」があることを知っているのです。主なる神様が、罪の赦しの主であることを信じて生きるのです。ここに福音の真理が示されています。
罪の力が渦巻き、人間の生涯を苦しみが覆うその時にも、主の贖いの確かさのゆえに、主を待ち望みつつ、希望に生きるのです。