〜今日のみことば〜
「永遠の廃虚となったところに足を向けてください。敵は聖所のすべてに災いをもたらしました。あなたに刃向かう者は、至聖所の中でほえ猛り、自分たちのしるしをしるしとして立てました。・・・わたしたちのためのしるしは見えません。今は預言者もいません。いつまで続くのかを知る者もありません。神よ、刃向かう者はいつまで嘲るのでしょうか。敵は永久にあなたの御名を侮るのでしょうか。なぜ、手を引いてしまわれたのですか。右の御手は、ふところに入れられたまま。・・・あなたの貧しい人々の命を永遠に忘れ去らないでください。契約を顧みてください。地の暗い隅々には不法の住みかがひしめいています。どうか、虐げられた人が再び辱められることなく、貧しい人、乏しい人が御名を賛美することができますように。」詩編74編3-4、9-11、19b-21節
詩編74編からは、信仰共同体の礼拝の場が破壊され、信仰生活が大きな困難の中に陥った様子が伝わってきます。そこにおいて信仰者たちの群れは、神様の救いを求め、礼拝の回復を求めて祈りました。それがこの詩編74編です。具体的には、捕囚期に破壊されたエルサレム神殿の姿が見つめられていると考えられます。かつての有様を失い、破壊された礼拝の場を前にした神の民が、主なる神様に祈ったのです。
この詩編74編について、ある人は「最悪な時のただ中で、主にしがみついて離れないイスラエルの信仰のすさまじいほどの活力を示す」と語っています。共同体の困難は、捕囚期だけのものではありませんでした。しかし、主の民はどのような時代にも主の力に信頼し、主の救いと導きを祈り求めて歩んだのです。現代の教会も、主の救いと確かな導きに信頼し、祈りつつ歩み続けるのです。